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「真実だけが真実じゃない」
20070704184405.jpg



「欲望」ミケランジェロ・アントニオーニ 1967

ャケ借りデス

前から気にはなっていたのだけど、ついに観る時が来ました

冒頭のテロップ部分から格好いい

芝生を俯瞰で撮ってるのですが

テロップの文字のところがくり抜かれて後ろにも映像が

あるんですね

なんと洒落ておられるのだ!

本編に入った途端、

白塗りの若者が十数人、車に箱乗りして

騒ぎまわるシーン


大好物でしょ、良すぎるでしょ



全然意味がわからないけど

60年代のロンドンがどんなモノなのかも知らないので

音声解説によると、反体制、セックスの解放、とかの象徴らしいです

彼らは、「金くれ」の一言しか喋りませんでした

ただ大騒ぎをして町中を駆け巡るだけです

とても印象的です


主人公は売れっ子モテモテ写真家の男で、厭味な奴です

監督は他の作品でも一貫して支配的な男を批判的に描いてきたようです

ジャケットにもある、有名なシーンは初めの方に出てきます

カメラマンのくせに彼は、モデルの女たちを馬鹿にしていて

酷くぞんざいな扱いをしていたので

地獄に堕ちればいい、こんな男

と思いました


気晴らしに行った、のかどうか知りませんが

公園で彼はイチャつくカップルを盗み撮りします

それに気づいた女の方がフィルムを取り返しに追いかけてきます

彼は得意げに駆け引きをしてニセモノのフィルムを女に渡します

現像してみると、写りこんでいる事実を発見します

カップルの男の方が写真の中で殺されているのを


死体を実際に確かめに公園に向かうも、一度発見したはずの死体は

消えるし、証拠の写真やネガも消えるし

真実は結局見えず仕舞いの不条理です


気持ち悪いよ!


スッキリはしないのでサスペンスとしては楽しめません

けれどよくゆっくり観ていくと

地味に奥深いので面白いです

女の子たちはみんなポップでキュートで

ジェーン・バーキンもピチピチです



最後のシーンは、公園で

また白塗りの若者たちが登場して

パントマイム・テニスをします

其処がすっごく面白い



球もないしラケットもないのにテニスは行われます

応援する観客も無言です

凄い、好き





この映画は、かなり抽象的で哲学的です

ゴダールほどではないけれど難解でもあります

けれど驚くのは、以外にも商業目的の映画だったということ

ハリウッドのスタジオで作られたそうです

アントニオーニ監督にしては解かり易い方なのでしょう

そのせいもあって、

ヤードバーズなんかが突然出てきたり

なんだか豪華な匂いがします

一つ一つのカットが細かく計算されていて

流石に絵画を好む監督だけある、と感心します

音楽がごく少量のボリュームでしか流れていないところも

また気に入りました

他の作品も観てみよう













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【2007/07/03 18:51】 | “B” | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「父さんの話はウソか本当か分からない」
20070526182952.jpg


「ビッグ・フィッシュ」ティム・バートン 2004

ごく具合の悪い状況だったのでよっぽど途中でやめようかとも思ったけれど、観てしまえた


ティム・バートンの作品にしてはなんだか明るい感じがした

ブラックというほど皮肉は無いけれど

ちょっとしたイタズラみたいに遊び心が見え隠れしてるのはやっぱり彼らしいな、と思った



本当かウソかいつも分からない話ばかりをする父、エドワード・ブルームをもつ青年が主人公なのだけど、
物語の大半は父の若かりし頃のエピソードで、そこがもうファンタジー

巨人と旅にでたりおかしな町にたどり着いたり女の子を口説くために窓の外一面を水仙の花だらけにしたり


なんだけど、この話のテーマは“死”で

父がまぁ、死ぬわけです


こう書いてしまえば何の感慨も生まれないけれど




とにかく、とても素敵な死で、感動しました

死に感動もクソも無いはずだけど、感動しました




ボロボロと泣くことは決してないけれど

こう、きゅっと胸の奥のほうが痛くなる感じ

たとえば小さい頃に、

仲のいい幼馴染の異性を何かの弾みで泣かしてしまって

「ごめんね」を言う時に似ているような





ティム・バートン自身がそうなように、彼の作る映画も

それを観た人も、つい子供のように素直な気持ちになって感情が滲む



ような気がします


【2007/05/22 18:28】 | “B” | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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