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「ドアラあらあら」
い木造の家の中にいて、靴も手袋も毛糸の靴下もたくさんあって

それが廊下中にあふれてて

あたしはそろそろお暇したいのに

はいてきた靴が片方見つからなくて

何度も探し回っていた


似たような靴がいっぱいで、そのうち

履いていたもう片方のまで自分のかどうかわからなくなってきた


そこは変な人たちのたまり場で

みんな芸術家のようで

そこらじゅうに人が入り浸っていて

あたしは新参者の気分で馴染めず、帰ろうとしてた

そこに片目のつぶれた老人、「先生」がやってきて

「明日、飯みんなで食べるんだ。俺は風邪気味だからなにかとろうと思って。

よかったら来なさい」

とお誘いを受けた

なぜだか非常に嬉しくて二つ返事でお受けした


先生はそれを聞いて何かつぶやきながら外へ行ってしまった

さて、靴を探さなくちゃ

半ば飽きてきていた

途方に暮れて立ちつくしていると

目の前にスリップ姿の可愛い女の子が立っていた

色が白すぎて、半裸なのにもう不思議といやらしく見えない

その子はお菓子の入った半透明のピンクがかった星型の器を片手に

こちらを見ていた

気がつくとすぐそばに寄ってきていて

器の中身を勧めてきた

見ると、ビーズにそっくりな色とりどりの細かな飴、のようなものだった

溶けてくっついているのか

何粒も塊のようにくっつき合っているものもある

その塊をつかみ、口に運ぶと、ひどく口の中が苦くてヒリヒリした

全然美味しくない、薬のような味のラムネ

女の子はお構いなしに自分もつまみながら

「綺麗よね。ちゃんと糸を通す穴まで開いてて、その内側が金色になってる」

などと説明してくる

「ねぇコレ何?苦い」

あたしが聞くと

「クスリ」

と答えて隅の部屋に入ってしまった



冗談じゃない、危ない薬のことじゃないのか

と不安になったあたしは彼女を追いかけた

入った部屋はもちろん和室だったけれど

彼女の部屋のようでかわいらしく、少し毒々しい部屋だった

壁に沿っているわけではなく、無造作に斜めに配置された

大きなベッドに仰向けに倒れている彼女に

詰め寄ると、

べっこう色の液体の入った細い試験管に先ほどのお菓子を入れて

シュワシュワさせながら笑っている

真面目に話をしない彼女に腹を立てるが

なぜか彼女の一挙手一投足が気になってあたしの言葉は上すべりだった

細い試験菅は何本もスタンドにはまっていて

彼女はそのスタンドごと鼻へ持って行って匂いを嗅いでいる

映画なんかで見るようにあれは本当にヤクなんじゃないか

と確信が胸を突いた

「ねぇ、明日ここでみんなでご飯食べるんだって

来るよね?」

彼女は何も言わずに笑っている

あたしたちは同じ部屋にいるのに、違う空間に生きていて

永遠にかみ合わない気がした

気が遠くなりながらも、再び質問を繰り返す

彼女はおもむろに立ち上がり、ふすまで仕切られた隣の部屋へ

ふらふら舞い込むと黒い長い髪と

ぱっつん前髪を床に投げ出して寝ころんだ

床にはたくさんのキャンドルがあって、まるで黒魔術の儀式の生贄のようだった

彼女は揺らめく炎に手をかざして、炎をなでた

あたしは少し恐ろしくなった

あの子は人間じゃないのかもしれない、とぼんやり思いながら

ベッドの脇に座って彼女を見ていた

彼女は赤い唇で目の前の大きなろうそくの先端をやさしく握ると

ジュッいう音ともに炎は消えて薄い灰色の煙が蛇のように宙を這う

彼女は右手で頭を支えながら寝転がって挑発的にこちらを見る

何を言っても無駄だ、とようやくあたしは悟った


すると背後からふすまが開く音がして、誰かが入ってきた

彼女は顔色一つ変えない癖して

ひどくこわばった様子で立ち上がった


現れた男は進路方向に座っていたあたしをまるで無視して

彼女の前に立ちはだかった

男の顔は見えないけれど、剥き出しの尻がこちらに見えていて

「触らないで」と静かに発した彼女の言葉で

あたしは目をそらして部屋を出た

一目散に物であふれた廊下を進み、

急な傾斜の階段を下りた

彼女の最後の言葉が何度も頭をめぐった

「触らないで」






かわいそうな子





胸が痛くなったけど

どうする事も出来ない

オレンジの光が眼に眩しい

夕闇のなか、あたしは急ぎ足で歩いた

靴はもう履いていない

















ていう夢を見た









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【2008/02/10 21:39】 | *aujourd'hui* | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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